電気代が高い原因は?明細の見分け方と2026年秋の東京電力の値上げ

電気代が高い原因を明細の使用量と料金の内訳から見分けるアイキャッチ 電気

※本ページはプロモーションを含みます

「先月より電気代が高い」「そんなに使っていないのに請求が増えた」。明細を見ても原因が分からず、もやもやしている人は多いはずです。

原因は「使った量が増えた」か「料金の条件が変わった」か、その両方です。明細の使用量を前年同月と比べ、次に基本料金や燃料費調整額を見比べれば見分けられます。料金条件の例を挙げます。東京電力の従量電灯B・30A・月260kWhは、2026年9月分の7,843円から11月分の9,561円へ1,718円上がる計算でした。

電気代が高い原因は明細と平均額でどう見分ける?

最初に見るのは金額ではなく、明細の使用量(kWh)です。前年同月の使用量と並べると、使った量の問題か料金の問題か見当がつきます。

前年同月の使用量と料金の内訳を比べる

明細か電力会社の会員サイトで、今月と前年同月の使用量を並べてください。東京電力なら会員サイト「くらしTEPCO web」で、毎月の使用量と金額に加えて前年との比較も見られます(東京電力エナジーパートナー・2026年9月30日確認)。

  • 使用量が増えている:使い方の変化が原因の一つ。料金の内訳も比べたうえで、後半の「使用量が増えて電気代が高いときはどこを見直す?」へ
  • 使用量がほぼ同じ:料金の条件が変わった可能性が高い。基本料金・電力量料金の単価・燃料費調整額を前年同月と比べる
  • 両方変わっている:使用量の差と単価の差を分けて見る

なお、この記事の料金例は東京電力の従量電灯Bです。オール電化向けのプランには、そのまま当てはまりません。

世帯人数別の平均と比べて高い?

去年の自分と比べるのとは別に、同じ人数の世帯と比べる見方もあります。総務省の家計調査では、2025年の電気代の月平均は次のとおりでした。

世帯 電気代(月平均)
単身(全体) 7,337円
単身・34歳以下 4,569円
単身・35〜59歳 7,291円
単身・60歳以上 8,473円
2人 12,144円
3人 13,915円
4人 13,928円
5人 15,665円
6人以上 17,322円

※2025年の年平均を1か月あたりで示した値。出典:総務省「家計調査(家計収支編)2025年」二人以上の世帯 表3-1・単身世帯 表2(e-Stat・2026年9月30日確認)

単身でも年齢で2倍近い差があります。これは2025年の年平均なので、特定の月や自宅の在宅時間とは条件がそろっていません。少し上回ったくらいで異常とは言えないはずです。

一方、月3万円は6人以上の世帯の平均17,322円も大きく上回ります。人数に関係なくこの水準なら、使用量と内訳の両方を確かめる価値はあるはずです。一人暮らしの目安は一人暮らしの電気代と電力会社の選び方で詳しくまとめました。

電気代の内訳と1kWhあたりの負担はどう決まる?

東京電力の従量電灯Bでは、基本料金に使用量に応じた電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金を足して計算します。式にすると次のとおりです。

電気代=基本料金+電力量料金+燃料費調整単価×使用量+再エネ賦課金単価×使用量

国の支援がある月は、東京電力の燃料費調整単価にすでに値引きが含まれています。この単価を使うなら、支援を別に引く必要はありません。

基本料金と電力量料金の決まり方

基本料金は契約アンペアで決まり、30Aなら10月分まで月935.25円です。電力量料金は使用量に応じた3段階制で、使うほど1kWhの単価が上がります。

区分 10月分まで 11月分から
基本料金 30A 935.25円 1,176.18円
基本料金 40A 1,247.00円 1,568.24円
電力量料金 120kWhまで 29.80円 29.85円
電力量料金 120〜300kWh 36.40円 36.45円
電力量料金 300kWh超 40.49円 40.54円

※東京電力 従量電灯B・税込・電力量料金は1kWhあたり。燃料費調整額と再エネ賦課金は含みません。出典:料金単価表・見直し後の料金単価表(2026年9月30日確認)

電気代の内訳を基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金に分けたイメージ

燃料費調整額・再エネ賦課金・国の支援の計算

燃料費調整額は、発電に使う燃料の価格に合わせて毎月変わる調整分です。今回確認した2025年9月分〜2026年11月分の東京電力の単価は、すべてマイナスでした。2026年9月分は1kWhあたり▲10.96円で、この値には国の支援による値引き4.50円が入っています(燃料費調整単価等一覧・2026年9月30日確認)。

再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの買い取りにかかる費用を電気の使用量に応じて負担する仕組みです。2026年度は1kWhあたり4.18円で、2026年5月検針分から2027年4月検針分まで同じ単価。経済産業省の目安では、月400kWh使う世帯で月1,672円になります(経済産業省・2026年9月30日確認)。

東京電力の3段階料金で1kWhあたりはいくら?

11月分の電力量料金に燃料費調整単価(▲5.33円)と再エネ賦課金(4.18円)を足すと、1kWhあたりの負担は段階ごとに次のとおりです。

  • 120kWhまで:28.70円
  • 120〜300kWh:35.30円
  • 300kWh超:39.39円

月260kWhの請求額9,561円を使用量で割ると約36.8円です。ただ、この平均には基本料金も入っています。使う量を減らしたときの目安になるのは、減らした分が当たる段階の単価です(端数処理を除く・当サイト計算)。

太陽光で自家消費した分が電気代のどこを減らすかも、同じ考え方で見積もれます。試算の例は太陽光発電の費用と回収年数のシミュレーションにまとめました。

東京電力の電気代は同じ使用量で9月分から11月分にどう変わる?

同じ260kWhを使っても、11月分は9月分より1,718円高くなります。差が出るのは次の3か所です。

  • 国の支援による値引きが入らなくなる
  • 燃料費調整単価そのものが上がる
  • 託送料金の見直しが11月から料金に入る

ここでの計算は、東京電力の従量電灯B・30A・東京エリアの例です。ほかの電力会社やエリアの11月以降の単価は、契約中の電力会社のお知らせで確かめてください。北海道電力の従量電灯Bの11月の見直しは、北海道電力エリアのおすすめ電力会社で40Aの使用量別に計算しました。中国電力の従量電灯Aは中国電力エリアのおすすめ電力会社で、見直し後の単価と国の支援がなくなった後の総額を出しています。北陸電力の従量電灯Bは北陸電力エリアのおすすめ電力会社で、国の支援がなくなる11月分の総額を使用量別に出しました。四国電力の従量電灯Aは四国電力エリアのおすすめ電力会社で、託送料金の見直し後の単価と国の支援がなくなった後の総額を出しています。沖縄電力の従量電灯は沖縄電力エリアの新電力おすすめで、11月の料金見直しと国の支援の終了の後の総額を使用量別に出しています。

国の支援と燃料費調整単価の変化

国の電気・ガス料金支援は、2026年7〜9月の使用分が対象です。一般家庭の低圧契約では、1kWhあたり7月使用分3.5円・8月使用分4.5円・9月使用分3.5円が値引きされます(経済産業省・2026年9月30日確認)。

東京電力では、この値引きが使用月の翌月分の燃料費調整単価に入ります。8月使用分の4.50円は9月分に、9月使用分の3.50円は10月分に含まれます。11月分の▲5.33円に値引きはありません。10月使用分以降の支援は、今回の確認では見つかりませんでした。

値引きを除いて比べても、燃料費調整単価は9月分の▲6.46円から11月分の▲5.33円へ1kWhあたり1.13円上がっています。

11月1日からの託送料金の反映

託送料金は、電気を家まで届ける送配電網の利用料です。東京電力の電気料金にも含まれています。東京電力は物価や金利の変動を踏まえた今回の託送料金の見直しを、2026年11月1日から電気料金に反映すると発表しました。

従量電灯Bでは30Aの基本料金が935.25円から1,176.18円になり、電力量料金も各段階で0.05円上がります。平均モデルの260kWhでは月254円の値上がりです。北陸エリアの料金は見直さず、契約者の手続きも要りません(東京電力 2026年9月29日発表・2026年9月30日確認)。

150・260・400kWhではいくら違う?

使用量を変えて同じ計算をすると、差は次のようになりました。

月の使用量 9月分 11月分 差 うち支援の有無 うち燃料費調整単価の上昇 うち託送料金の反映
150kWh 4,586円 5,679円 +1,093円 +675円 +170円 +248円
260kWh 7,843円 9,561円 +1,718円 +1,170円 +294円 +254円
400kWh 12,400円 14,913円 +2,513円 +1,800円 +452円 +261円

※東京電力 従量電灯B・30A・東京エリア・税込。9月分は10月分までの単価と燃料費調整単価▲10.96円(支援込み)、11月分は11月分からの単価と▲5.33円で計算しました。再エネ賦課金4.18円/kWhを含み、口座振替割引は含みません。

※請求額は円未満切り捨て、内訳は円単位に四捨五入した当サイトの試算です。260kWhの2つの金額は東京電力が公表するモデル料金と同じでした。実際の請求は検針日や世帯の条件で変わります(2026年9月30日時点)。

使う量が多いほど差が広がるのは、支援も燃料費調整額も1kWhごとにかかるためです。託送料金の分は基本料金の値上げが大半なので、使用量による差はほとんどありません。

これは9月分と11月分の2か月を比べた例です。燃料費調整単価は毎月変わるので、この例だけで冬以降の電気代は決まりません。

新電力の電気代は独自の調整額や市場価格でどう変わる?

新電力には、大手の燃料費調整額とは違う決め方で調整額を設けている会社があります。単価表だけで比べると、調整額込みでは高くなる会社もあるので注意が要ります。

調整額の決め方は電力会社で違う

2026年10月分の東京エリア・低圧では東京電力の燃料費調整単価が▲9.30円だったのに対し、アルカナでんきの調達調整額は8.91円でした。同じ月でも1kWhあたり18円以上の開きです(アルカナでんき 調達調整額・2026年9月25日確認)。

独自の調整額を持つ別の例がサステナブルでんき(ネット電力)です。調整額を含めて東京電力と並べた試算はサステナブルでんき(ネット電力)の評判にまとめました。

市場連動型プランと市場価格

電気の単価が卸電力市場の価格に連動するプランでは、市場価格の変動が料金に影響します。JEPXの東京エリアの月平均価格は2026年4〜9月が1kWhあたり18.01〜23.78円で、2025年度の11.17〜14.38円を大きく上回りました(税抜・全30分の単純平均・JEPX・2026年9月30日確認)。

これは卸市場の価格で、家庭の請求単価そのものではありません。市場連動型を契約中なら、明細にある単価の内訳を前年同月と比べてください。

使用量が増えて電気代が高いときはどこを見直す?

使用量が増えているなら、増えた月とその月に変わったことを並べてみてください。東京電力の3段階料金では、使用量が上の段階に進むほど1kWhあたりの負担も重くなります。

季節・在宅時間・家電の変化から見直す

  • 季節:冷房や暖房を長く使う月は増えやすい。前年の同じ月なら同じ季節で比べられる(天候や暮らしの差までは消えない)
  • 在宅時間:在宅勤務や家族が家にいる時間が増えると照明・空調・パソコンを使う時間も延びる
  • 家電:新しく増えた家電や、長く使っている冷蔵庫・エアコンがないか

思い当たるものが見つかったら、その家電の使い方から直します。冷暖房なら設定温度と使う時間を見直しましょう。買い替えを考えるなら、今の機種と候補の年間消費電力量を比べてから決めてください。

心当たりなく使用量が増えたら

使い方が変わっていないのに使用量だけが大きく増えたなら、自分で配線を調べるのはやめましょう。契約中の電力会社か、地域の送配電会社に相談してください。設備の問題が心配なときも、まずはこの2か所が相談先です。

契約と電力会社を見直す前に何を比べる?

料金条件の側を下げる方法は、契約アンペアと電力会社の見直しです。どちらも、明細で使用量と内訳を確かめてから比べると判断を誤りにくくなります。

契約アンペアを下げると基本料金はどう変わる?

東京電力の従量電灯Bで40Aを30Aに下げると、11月分からの単価では基本料金が月392.06円下がります(10月分までは311.75円・東京電力の料金単価表から計算・2026年9月30日確認)。ただ、同時に使う家電が多いとブレーカーが落ちやすくなります。よく使う時間帯にどの家電を同時に使うか思い浮かべて決めましょう。

関西・中国・四国エリアの大手電力の従量電灯Aは、アンペアごとの基本料金がない最低料金制です。これらの従量電灯Aでは、アンペアを下げて基本料金を減らす見直しは当てはまりません。

電力会社と比較サイトで確かめる条件

電力会社を比べるときは、基本料金・電力量料金・調整額・再エネ賦課金を含む請求総額で比べます。基本料金0円や単価の安さだけで決めると、調整額込みでは今より高くなる会社もあります。候補を探すなら電力会社の比較ランキングから。乗り換えの注意点は新電力に乗り換えるデメリットで確かめてください。

自分の使用量で一度に比べるなら、比較サイトのエネチェンジが使えます。ただし表示される節約額には特典の金額が含まれ、サイトからそのまま申し込めるのは代理店契約のある電力会社です(エネチェンジ「初めての方へ」・2026年9月30日確認)。毎月の料金差と特典は分けて見てください。使い方と注意点はエネチェンジの評判にまとめました。

電気代が高いときに確かめる順番は、次のとおりです。

  • 明細の使用量を前年同月と比べる
  • 基本料金・電力量料金の単価・燃料費調整額を前年同月と比べる
  • 世帯人数別の平均から大きく外れていないか見る
  • 使用量が原因なら、増えた月の家電と使い方を直す
  • 料金条件が原因なら、契約アンペアと電力会社を調整額込みで比べる
電気代が高いときに明細の使用量と燃料費調整額を前年同月と比べるチェックリストのイメージ

まずは直近の明細と前年同月の明細を並べ、使用量と燃料費調整額の2か所に印を付けてみましょう。