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九州電力エリアで暮らしていると、電気代の値上げのニュースを見るたびに「うちも見直したほうがいいのかな」と気になります。ただ、電力会社の切り替えは種類が多く、どこから手をつければいいのか分かりにくいものです。この記事では、九州電力エリアでの電力会社の選び方を、対象地域の確認・料金の基準・世帯別の考え方・相性のいいプランに分けて整理します。全国共通の選び方は電力会社の比較ランキングでまとめているので、あわせて読んでみてください。
九州電力エリアとは|沖縄は対象になるのか
九州電力エリアは、九州電力送配電が送配電を担う地域です。福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島の九州7県が対象で、一部の離島を除く全市町村が含まれます。
「九州といえば沖縄も含むのでは」と思う人もいますが、そうではありません。沖縄県は沖縄電力という別の会社が供給しています。戦前は九州配電(九州電力の前身)が沖縄も含めて配電していましたが、戦後アメリカの施政権下となったことで沖縄での営業を失い、その結果いまの九州電力と沖縄電力という2社体制になりました。地理的に近く紛らわしいものの、九州電力エリアに沖縄は含まれないと覚えておいてください。
九州電力の料金プラン|従量電灯Bが基準
九州電力エリアで電気料金の比較基準になるのが、九州電力送配電の「従量電灯B」です。契約アンペアは10Aから60Aまで7段階あり、基本料金はアンペア数に応じて決まります。10Aで月316.24円、60Aだと月1,897.44円です(税込、2026年7月時点、公式サイト確認)。
電力量料金は3段階です。最初の120kWhまでは1kWhあたり18.37円、121〜300kWhは23.97円、301kWh以上は26.97円になります(税込、2024年4月改定以降)。使用量が0kWhでも最低月額料金335.34円(基本料金の半額相当)が発生する点も押さえておきましょう。関西電力エリアのような「最低料金制」ではなく、アンペアごとの基本料金がある点が特徴です。この仕組みは中部電力エリアや東北電力エリアと同じで、最低料金制の関西電力エリアとは制度そのものが違います。

九州は電気代が安い?新電力に変える意味はあるのか
「九州は電気代が全国的に安い」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。実際、総務省の家計調査を出典として九州エリアの電気代の安さを紹介する記事は複数あります。ただし、円単位の具体的な数値は記事によってばらつきがあり、一次統計での裏付けまでは確認できませんでした。ここでは断定的な金額は避け、「九州エリアは電気代が比較的安い傾向にある」という程度で捉えてください。
もともと電気代が安いエリアだとしても、新電力への切り替えに意味がないわけではありません。使用量が多い世帯ほど従量料金の単価差が効いてきますし、基本料金・最低料金がないプランなら、少ない使用量でもその分がまるごと浮きます。「安いエリアだから見直さなくていい」ではなく、「安いエリアでも自分の使用量と相性がいいプランかどうか」で判断するのが実質的です。
| 世帯 | 月の電気代の目安 |
|---|---|
| 一人暮らし | 約5,000〜7,000円 |
| 2人世帯 | 約9,000〜12,000円 |
| 3〜4人世帯 | 約12,000〜16,000円 |
※金額は使用量や在宅時間で変わるため、あくまで目安として捉えてください。なぜ電気代が高くなりやすいのかは電気代が高い原因と対策で詳しく解説しています。
九州電力エリアで電力会社を選ぶ基準
九州電力エリアでは、次の3点を押さえると選びやすくなります。
- 従量電灯Bとの総額差:基本料金と従量料金を合算し、いまの九州電力より安くなるかで見る
- 使用量との相性:使用量が少ない世帯ほど、基本料金や最低料金がないプランの効果が見えやすい
- 解約金・契約期間:転勤や引越しが多いなら、縛りなしを選んでおくと動きやすい
比較サイトの多くは独自の試算で総合ランキングをつけていますが、上位に入るかどうかと自分に合うかどうかは別の話です。実際、九州エリアの比較記事を見比べると、あるサイトでは掲載すらされていないプランが、別のサイトではTOP3に入っているというように、評価が割れているケースもあります。ランキングの順位そのものより、自分の使用量やライフスタイルに合っているかで選ぶほうが実質的です。世帯別の考え方は一人暮らしの電力会社の選び方も参考になります。
九州電力エリアにおすすめの電力会社
ここでは、九州電力エリアで申し込めて、従量電灯Bからの乗り換え先になりやすいプランを紹介します。総合ランキングの上位常連というより、使い方によって相性がいい選択肢として見てください。
Looopでんき:基本料金0円で使用量が多い人・シンプルな料金を求める人向け
Looopでんきは全国に対応しており、九州電力エリアでも申し込めます。基本料金・最低料金がどちらも0円で、使った電力量に応じた料金だけを払う仕組みです。九州電力の従量電灯Bはアンペアごとの基本料金がかかるため、この基本料金を0円にできる点はメリットになります。
電力量料金は30分ごとに変動する市場連動型です。卸価格が上がる時期は単価も上がるため、安定した料金を好む人には向きません。比較サイトの中には、独自の検証対象にLooopでんきを含めていないところもあれば、TOP3に挙げているところもあり、評価が分かれているのが実情です。市場連動という仕組みそのものを理解した上で、時間帯を工夫して使える世帯には合理的な選択肢といえます。詳しい評判はLooopでんきの評判でまとめています。
Looopでんきidemitsuでんき:車オーナー・オール電化世帯向け
idemitsuでんき(出光でんき)は九州電力エリアにも対応しており、車を所有している人やオール電化住宅向けのプランに割安感があります。一般的な従量プランは使用量が少ない世帯だと大手電力と料金差が小さくなりやすいため、車オーナーやオール電化世帯向けの選択肢として押さえておくとよいでしょう。詳細な料金は公式サイトのシミュレーターで確認してください。
九州電力エリアでの切り替え手順
切り替えは難しくありません。九州電力エリアでも次の手順で進みます。

- 検針票またはマイページで、いまの使用量を確認する
- 新しい電力会社にWebで申し込む(九州電力エリアを選択)
- スマートメーターを設置する(無料・原則工事不要)
- 切り替え完了(申し込みから1〜2週間が目安。会社によっては即日開通に対応する場合もある)
いまの九州電力への解約連絡は、新しい電力会社が代行します。自分で解約手続きをする必要はありません。新電力の仕組みそのものは新電力が安くなる理由で解説しています。
申し込む前に知っておきたい注意点
九州電力エリアで新電力に切り替えるとき、見落としやすい点が2つあります。
1つは、規制料金(従量電灯B)には燃料費調整額の上限がある一方、自由料金プランにはこの上限がない場合があることです。燃料価格が高騰した局面では、自由料金のほうが高くなることもあります。乗り換える前に、デメリットも含めて新電力に乗り換えるデメリットを確認しておくと安心です。
もう1つは、賃貸で建物全体が一括契約になっているケースです。この場合は個別に電力会社を選べないことがあります。申し込み前に管理会社へ確認しておきましょう。
よくある質問
Q. 沖縄県に住んでいますが九州電力エリアになりますか?
A. なりません。沖縄県は沖縄電力という別の会社が供給しています。九州電力エリアは福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島の7県です。
Q. 九州電力には基本料金がありますか?
A. あります。従量電灯Bは契約アンペアに応じた基本料金がかかる仕組みで、最低料金制の関西電力エリアとは異なります。新電力と比べるときは、基本料金と従量料金を合算した総額で見てください。
Q. 九州はもともと電気代が安いと聞きますが、新電力に切り替える意味はありますか?
A. あります。九州エリアは電気代が比較的安い傾向にあるとはいえ、使用量が多い世帯ほど新電力との単価差が効いてきますし、基本料金がないプランなら使用量が少ない世帯でもその分が浮きます。安いエリアかどうかより、自分の使用量と相性がいいプランかどうかで判断してください。
Q. 引越しで急いでいるとき、即日で電力会社を切り替えられますか?
A. 会社によって対応時間は異なります。急ぐ場合は、申し込み前に公式サイトやコンタクトセンターで対応可否を確認しておきましょう。
Q. オール電化住宅でも新電力に切り替えるメリットはありますか?
A. あります。オール電化向けのプランを用意している新電力もあり、使用量が多い世帯ほど従量料金の単価差が効いてきます。オール電化専用プランを比較して選ぶと合いやすくなります。
Q. 賃貸物件でも電力会社を切り替えられますか?
A. 多くの場合、切り替えられます。ただし、建物全体で一括契約している場合は個別契約に変更できないことがあります。管理会社に確認してください。
まとめ:九州電力エリアは沖縄との違いと「総額」で比べる
九州電力エリアは福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島の7県で、沖縄県は含まれません。料金の基準はアンペアごとの基本料金がある従量電灯Bで、関西電力エリアのような最低料金制とは仕組みが違います。九州は電気代が比較的安い傾向にあるといわれますが、それでも使用量が多い世帯や、基本料金のないシンプルなプランを求める世帯には新電力への切り替えに意味があります。使用量が多く市場連動の仕組みを理解できる人にはLooopでんきのような基本料金0円のプラン、車オーナーやオール電化世帯にはidemitsuでんきのような専用プランが向いています。
まずは検針票で、いまの月の使用量を確認することから始めてみてください。そのうえで九州電力の従量電灯Bと比べて安くなるプランを選べば、無理なく電気代を下げられます。

